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最高のマダムです

 投稿者:萩の月  投稿日:2017年 6月 5日(月)23時13分27秒
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  1997-2001年にほのかさんのファンティーヌで観て以来の「レ・ミゼラブル」でした。
その頃と較べると音楽に偏重した演出に感じられましたが、その分、楽曲の素晴らしさが
「レ・ミゼラブル」の世界観を彩っていて、作品の持つ魅力に浸って楽しい時間を過ごすことができました。

マダム・テナルディエについても、これまでとは少し異なる感想を抱きました。
ほのかさんのマダムを見ていると、強欲で不遇にめげない人物像も一方では
「人生に夢破れたひとり」という一面もあるのでは、と思えました。
狡賢く世渡りしながらも、どこか報われない空しさと社会への反抗心。
腐敗と無秩序に満ちた社会を象徴するかのようなマダム・テナルディエも、
実はわが子の未来に「愛情に溢れた幸せな生活」を願った、ひとりの母親だったのかもしれません。
その点では、形は違ってもバルジャンがコゼットに愛情を注いだのと変わりませんね。
テナルディエ夫婦なりの愛情を幼いエポニーヌに注いでいたのかと思うと、
寂しい気持ちになります。
成長したエポニーヌがマリウスに対して献身的な愛を捧げる生き方ができたのは、
そんな夫婦の悲しい愛情の体現かとも思いました。弟のガブローシュも賢くて正義感が強いし、
子供たちの持つ優しさと力強さは、テナルディエ夫婦の隠れた本性かもしれません。
もっとも、ベガー街ではエポニーヌに悪事の見張り役をさせているし、
図々しく結婚式に乗り込んでくるし・・・やっぱり強欲で逞しいだけの人物なのでしょうか?
ほのかさんがマダムを演じると、狂言回しのコメディエンヌもしっかり作品に根付いて
息衝いた人物に感じられるので、いろいろと思いを巡らせてしまいます。

ほのかさんの進化には、観客としてまだまだ追いつけませんけれど、それでも時折
「レ・ミゼラブル」が自分のものになってきたかな、と感じられるようになりました。
そういえば、まだマダム・テナルディエ以外の役のほのかさんを見つけられていません。
次回の観劇は、もう少し前の席なので、しっかり探したいと思います。

ほのかさん、長丁場ですが客席から応援しています。頑張ってください!
 
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